新しい介護のかたちは単身赴任です。4

 

ともあれ、奥さんの提案があった時、なるほど、そういう方法もあるな!とはじめて気が付きました。   確かに、そういう方法はあるものの、実際には不可能だろうと、高をくくっていました。
 我が家は長女が大阪で働いていますが、あと、大学一年、中1、小3と男3人の子供がいます。食事の世話から掃除洗濯、学校関係、町会の用事など私の実力では不可能です。
 それではということで、子供は連れて行くというのである。
 なるほど、うなった!
今思うと、子供が行くと言えばいいよ!と言ったのが始まりです。

まさか、まさかです。上二人は当然のように、金沢に残ると言ったのですが、一番下の男の子が「僕行く!」と言ったのです。もちろん、事情を説明し、ママは行きたいんだけど?と軽く言って、聞いてみたのです。「いや」といえば、行かないだろうと思っていたので、強制はしていません。行ってほしいと言ったこともないのです。駿は末っ子で、大のパパっ子です。友達も多く、活発で、よく遊びます。サッカーも好きで、少年サッカーチームにも入り、3年でレギュラーです。(人数が少ないので)いじめを受けているということもありません。

今の生活に大きな不満はないはずです。

この子は聞分けのいい子で、事情を察して言ったのかとも思いますが、「行ってもいいよ」でもないのです。「僕行く」なのです。

何か、新天地に大きな夢と希望を持った開拓者のように!

驚いたことに、すぐさま、転校した時の挨拶まで考えていました。